作品情報

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メッセージ

あなたの町にも村にも・・・
「オレンジ・ランプ」の上映の輪を拡げて下さい

 認知症はこれまで絶望の象徴として語られて参りました。
 一旦この病におかされるなら、もはや完治の道はなく、その先には家族と地域社会の崩壊も想像されていました。
 しかしながら認知症患者は増大の一途をたどり、国もこの根本的対策に乗り出すこととなり、本年6月「認知症基本法」が成立しました。
 そんな折完成を迎えた映画「オレンジ・ランプ」は、認知症に対する誤解を取り除き、認知症の人が変わらずに社会生活を営むことの出来るこころを感動的に描いた作品となりました。
 あなたのお住いの市町村でこの映画の上映を実現していただき、認知症の人と共に地域の中で生きることの出来る<共生社会>の実現の一助としていただければ幸いです。

作品概要

 実話をもとに描く、優しさに満ちた希望と再生の物語
あなたの大切な人が認知症になったら?
あるいは、あなた自身が認知症になったら?
これは、39歳で若年性認知症と診断された夫とその妻の9年間の軌跡を、実話に基づき描き出す、優しさに満ちた希望と再生の物語。

“貫地谷しほり×和田正人”で描く、笑いと涙の夫婦の9年間の軌跡。
39歳で認知症と診断されながら、10年後の現在も会社勤務を続けつつ、認知症本人のための相談窓口の活動や自身の経験を語る講演などを行っている丹野智文さん。本作は、認知症とともに笑顔で生きる丹野智文さんの実話に基づく物語。

 認知症と診断され、不安に翻弄される主人公夫婦・晃一と真央の気持ちを前向きに変えたのは、元気に人生を歩む“認知症の先輩たち”との出会いだった・・・。真央を演じるのは、連続テレビ小説「ちりとてちん」(07)のヒロイン役で知られ、ドラマ「大奥」(23)ほか映画・ドラマ・舞台で活躍する貫地谷しほり。夫を守ろう、“世話”をしてあげようという気持ちから脱却し、一緒に人生を歩んでいこうと前を向く真摯な姿を、大らかな明るさで演じる。そして晃一役には、映画『THE LEGEND&BUTTERFLY』(23)、『Winny』(23)など話題作への出演が続く和田正人。認知症本人が感じる不安や恐怖、そして人生の希望を見出していく心の軌跡を、ナチュラルな演技と朗らかな笑顔で体現した。実力派俳優の二人がダブル主演、笑いと涙の夫婦の日々が、晴れやかな感動を生み出す。

 そして脇を固めるのは、個性豊かな俳優陣。晃一と真央に温かな未来を見せてくれる、“認知症の先輩”加藤役に山田雅人、“認知症本人ミーティング”の進行役・藤本を赤間麻里子、そして認知症の夫を持つさゆり役に中尾ミエ。晃一とより深く心を通わせていく、幼なじみの隆裕役に伊嵜充則、人情味ある島崎社長役を赤井英和。

「認知症になったら人生終わり」なんかじゃない
 介護の世界を描き、13万人以上の人々に感動を伝え続けている映画『ケアニン』シリーズ――『ケアニン~あなたでよかった~』(17)、『ピア~まちをつなぐもの~』(19)、『ケアニン~こころに咲く花~』(20)。本作はその製作スタッフによる最新作だ。日本では認知症のシンボルカラーとして使われるオレンジ色。本作のタイトル「オレンジ・ランプ」は、“小さな灯でも、みんなで灯せば世界はこんなにも明るくなる”という、認知症になっても安心して暮らせる社会づくりを象徴する。そしてそんな社会づくりに本作が繋がるようにという願いがこのタイトルには込められた。

 監督は、上海国際映画祭最優秀作品賞受賞作『村の写真集』(05)、『あしたになれば。』(15)など、人との絆や希望を描いてきた三原光尋。主題歌は、叙情的な世界観で注目されるソロユニットTHE CHARM PARKが本作に向けて書き下ろした「セルフノート」。

 私達は、晃一や真央とともに、「認知症になったら終わり」という偏見を捨て、「認知症になっても人生を諦めなくていい」ことを実感し、そのための手立てを見出していく。認知症であることをオープンにする意義や、仕事や日常生活を続けるための工夫。「自分で出来ることは自分でしたい。困った時だけ助けてほしい」といった気持ちを伝える勇気。そして、気持ちを伝え合うことによって家族や職場と見出していく、より良い大らかな環境。また、誰にとっても大切なのは、辛い時には周りを頼っていいのだということ・・・。

 認知症本人や家族が、認知症とどのように向き合えば笑顔で生きられるのか。認知症になっても安心して暮らせる社会とは? その一つの指標となり得る本作は、年齢を重ねていく全ての人がより良く生きるためのヒントにも満ちている。

キャスト・スタッフ

貫地谷しほり/只野真央 役
Shihori Kanjiya
1985年12月12日生まれ、東京都出身。2002年映画デビュー。

2004年、矢口史靖監督『スウィングガールズ』で注目を集める。2007年NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」で初主演を務め、2013年の初主演映画・堤幸彦監督『くちづけ』では第56回ブルーリボン賞最優秀主演女優賞を受賞。近年の主な映画出演作に、今泉力哉監督『アイネクライネナハトムジーク』(19)、越川道夫監督『夕陽のあと』(19)、河合勇人監督『総理の夫』(21)、金沢知樹監督『サバカン SABAKAN』(22)など。主なテレビ出演作には「テセウスの船」(20 TBS)、「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」(20 NHK)、「顔だけ先生」(21 CX)、話題作「大奥」(23NHK)など。テレビ、映画、舞台の活動に留まらず、声優など、様々な分野で幅広く活躍している。

和田正人/只野晃一 役
Masato Wada
1979年8月25日生まれ、高知県出身。2005年俳優デビュー。

主な出演作に、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」(13 NHK)「陸王」(17 TBS)、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17 NHK)、「教場」シリーズ(20、21 CX)、「純愛ディソナンス」(22 CX)や、篠原哲雄監督『花戦さ』(17)、原田眞人監督『関ヶ原』(17)、若松節朗監督『空母いぶき』(19)・『Fukushima 50』(20)、中西健二監督『大河への道』(22)など映画・ドラマに多数出演。2023年、舞台「歌うシャイロック」(作・演出:鄭義信)、大友啓史監督『THE LEGEND&BUTTERFLY』、松本優作監督『Winny』などに出演。

赤井英和/島崎社長 役
Hidekazu Akai

伊嵜充則/佐山隆裕 役
Mitsunori Isaki

山田雅人/加藤光雄 役
Masato Yamada

赤間麻里子/藤本和子 役
Mariko Akama

中尾ミエ/飯塚さゆり 役
Mie Nakao


Staff
監督:三原光尋
京都生まれ。大阪芸術大学在学中より映画制作をはじめる。1994年『SLAP HAPPY』にて、おおさか映画祭新人監督賞を受賞。また同年、大阪市の若手芸術家を奨励する“さくやこの花賞“受賞。2005年『村の写真集』で第八回上海国際映画祭・最優秀作品賞&最優秀主演男優賞(藤竜也)をW受賞。主な映画監督作品は、『SLAP HAPPY』(96)、『燃えよピンポン』(99)、『ヒロイン!なにわボンバーズ』(98)、『あしたはきっと・・・』(01)、『ドッジGO!GO!』(02)、『村の写真集』(05)、『しあわせのかおり』(08)、『あしたになれば。』(15)、『広告会社、男子寮のおかずくん 劇場版』(19)など。現在、監督を務めた『ケアニンShort Films season2』がWebで公開中。

企画・脚本・プロデュース・原作:山国秀幸
1967年1月生まれ、大阪府和泉市出身。介護・医療・地域創生などの社会課題を題材としたエンターテインメント映画の企画・プロデュース、脚本を手掛けている。多くの作品で、原作・プロットを執筆。市民上映会での展開を前提に、人が人を支える社会づくりに貢献する映画製作「シネマソーシャル」を提唱。

主な作品:『ケアニン~あなたでよかった~』(17/鈴木浩介監督)、『ピア~まちをつなぐもの~』(19/綾部真弥監督)、『ケアニン〜こころに咲く花〜』(20/鈴木浩介監督)、『天使のいる図書館』(17/ウエダアツシ監督)など。

上映スケジュール

青森
岩手
宮城
山形
河北町 12月9日(土曜)
①10:30 ②13:30 ③18:00
河北町総合交流センター
サハトべに花
問合せ 0237-84-1415
NPO法人ご・ざ~れ広場
福島

上映に関するお問合せは シネマとうほくまで